veneer は名詞・動詞の両方で使われ、「薄い覆い」「表面の飾り」「うわべ」 という意味を持ちます。
物理的に木材などに貼る薄板の意味から、比喩的に「本心を隠す見せかけ」の意味でも非常に多く使われます。
この記事では veneer の意味や使い方、類義語との違いを具体例とともにわかりやすく解説します。
veneerの意味と使い方
1. 木材や家具などの「化粧板」「薄板」
もともとの意味は木材や家具の表面に貼る薄い板(突き板) のこと。
安価な材料の上に美しい木目の板を貼り付けて見た目をよくする用途で使われます。
例文
The table is made of cheap wood with a walnut veneer.
(そのテーブルは安価な木材にウォールナットの突き板が貼られている)
They used a veneer of oak to give the bookshelf an elegant look.
(本棚にオークの化粧板を使って上品な見た目にした)
This cabinet is covered in a high-gloss veneer.
(このキャビネットは光沢のある化粧板で覆われている)
2. うわべ、見せかけ(比喩的な意味)
veneer は比喩的に「うわべ」「表面だけ取り繕ったもの」「偽りの外見」という意味でもとてもよく使われます。
「本音や本質を隠すための外見的な装い」というニュアンスが含まれます。
例文
She maintained a veneer of confidence, but inside she was nervous.
(彼女は自信があるように見せかけていたが、内心は緊張していた)
The politician’s speech was just a veneer of sincerity.
(その政治家のスピーチは誠意の見せかけにすぎなかった)
His friendliness is only a veneer to hide his true intentions.
(彼の親しげな態度は本当の意図を隠すためのうわべだ)
この用法はニュースやエッセイ、心理描写などで非常に頻出の表現です。
類義語との違いと使い分け
単語・表現 | 意味 | ニュアンス・使い分け |
---|---|---|
veneer | 化粧板/うわべ・見せかけ | 本質や内面を隠すための外見的なもの。ネガティブな響きが強め |
facade | 建物の正面/うわべ | 外面全般を指す。人の態度や性格にも使う。ややフォーマル |
mask | 仮面/隠すもの | 意図的に感情・意図などを隠すときに使う。行動や表情によく使う |
guise | 見せかけ、外見 | 見せかけの「役割」や「振る舞い」を指す場合が多い。抽象的な場面で使いやすい |
pretense | 見せかけ、ふり | もっとあからさまな偽り。意図的に「〜のふりをする」ニュアンスが強い |
例文
She maintained a veneer of calm during the meeting.
(彼女は会議中冷静さを装っていた)
He hid behind a facade of charm.
(彼は魅力的な外面の裏に本性を隠していた)
She wore a cheerful mask despite her sadness.
(彼女は悲しみを隠して陽気な仮面をかぶっていた)
Under the guise of friendship, he manipulated others.
(友情を装って彼は他人を操っていた)
His apology was pure pretense.
(彼の謝罪はまったくの見せかけだった)
まとめ
veneer は
- 物理的な意味では 木材・家具などの 「化粧板」「薄板」
- 比喩的な意味では 「うわべ」「見せかけ」「表面だけの装い」
という2つの使い方がある非常に便利な単語です。
比喩的な用法はニュースやビジネス、心理描写などでとても頻出なので、ぜひ積極的に覚えて使ってみてください。
facade / mask / guise / pretense などの類語と微妙にニュアンスが異なるため、相手にどの程度の「偽り」や「見せかけ」を伝えたいか?に応じて使い分けるのがポイントです。