“spill” は、日常英会話で非常によく使われる動詞で、「こぼす」「こぼれる」「漏らす」といった意味を持ちます。

液体をうっかり落としてしまうシーンだけでなく、秘密や情報を「漏らす」といった比喩的な意味でもよく使われます。

この記事では、“spill” の意味と使い方、類義語との違いを具体例とともに詳しく解説します。

 “spill” の基本的な意味と使い方

1. 液体などを「こぼす」「流す」

最も基本的な意味は、「液体や粉状のものを誤ってこぼすこと」

動作の主語が人のときは「こぼす」、物が主語のときは「こぼれる」と訳します。

例文:

  • I spilled coffee on my laptop.
    (ノートパソコンにコーヒーをこぼしてしまった)
  • Be careful not to spill the soup.
    (スープをこぼさないように気をつけて)
  • The milk spilled all over the floor.
    (牛乳が床一面にこぼれた)

日常生活では、飲食のシーンや子どもが何かを倒した場面など、極めてよく登場する表現です。

2. 情報・秘密を「漏らす」

“spill” は比喩的に「言うつもりのなかったことを漏らす」という意味でも使われます。

このときは “spill the beans”(秘密を漏らす)や “spill everything”(全部話す)といった言い回しになります。

例文:

  • Come on, spill it! What happened last night?
    (ねぇ、話してよ! 昨晩何があったの?)
  • He accidentally spilled the surprise party plan.
    (彼はうっかりサプライズパーティーの計画を漏らしてしまった)
  • Don’t spill the beans! It’s supposed to be a secret.
    (バラしちゃダメだよ! それは秘密なんだから)

感情や情報が抑えきれず「あふれ出る」ようなニュアンスを含んでおり、軽妙な会話でよく使われます。

類義語との違いと使い分け

spillと似ている単語を下記にまとめました。

それぞれ意味やニュアンスに違いがあるので、比較しながら覚えるのがおすすめです。

表現意味ニュアンス・使い分け
spill液体などをうっかりこぼす/秘密を漏らす最も一般的。無意識または偶発的なこぼし・漏らし
leak情報・液体などがじわじわ漏れる意図せずゆっくり外部に出る場合に使う(例:ガス漏れ、機密漏洩)
pour液体を意図的に注ぐ意図的な行為として液体を流す、注ぐときに使う
drop手から落とす、落下させる液体でなく物体(カップなど)を落とす動作。spill の原因になりやすい
overflow容器からあふれる量が多すぎて容器の外に出る現象に限定される

類語の例文比較

spill:

  • She spilled wine on the tablecloth.
    (彼女はテーブルクロスにワインをこぼした)

leak:

  • The faucet is leaking again.
    (蛇口がまた水漏れしている)
  • The report was leaked to the media.
    (その報告書はメディアに漏洩された)

pour:

  • He poured tea into her cup.
    (彼は彼女のカップに紅茶を注いだ)

drop:

  • I dropped the glass and it shattered.
    (コップを落として割ってしまった)

overflow:

  • The bathtub overflowed and flooded the floor.
    (浴槽があふれて床が水浸しになった)

“spill” が使われる典型的なシーン

飲食の場面での「うっかりこぼす」

  • Children often spill juice on the table.
    (子どもはよくテーブルにジュースをこぼす)
  • She spilled hot coffee on her shirt.
    (彼女はシャツに熱いコーヒーをこぼした)

秘密や情報の漏洩

  • I can’t believe you spilled the surprise!
    (サプライズをバラすなんて信じられない!)
  • He spilled the truth during the interview.
    (彼は面接中に本当のことをうっかり話してしまった)

感情があふれ出す比喩的表現

  • Tears spilled down her cheeks.
    (彼女の頬に涙がこぼれた)

このように、物理的な「液体がこぼれる」場面だけでなく、情報・感情の「漏れ出し」にも広く使われるのが特徴です。

まとめ

“spill” は「こぼす」「漏らす」という基本的な意味から、物理的にも比喩的にも多様な使い方ができる非常に便利な単語です。

  • 飲み物や液体を誤ってこぼした場面にぴったりの語
  • 秘密や情報を意図せず漏らすときにも使用可能

日常会話・ビジネス英語・感情表現まで、“spill” をうまく使いこなせば、自然で生きた英語力が身につきます。

特に「うっかり」のニュアンスを含んだ表現をしたいときに、最適な語彙ですよ!

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