ニュース記事やビジネスの世界で頻繁に登場する「fraud」という単語。
表面的には「詐欺」と訳されることが多いですが、実際には法律・金融・日常会話など幅広い文脈で使われ、微妙なニュアンスの違いを持っています。
今回はこの「fraud」の意味を整理し、類義語との違いもあわせてわかりやすく解説していきます。
目次
基本的な意味
fraudは「詐欺」「不正行為」を意味する名詞です。
他人をだまして利益を得る行為や、そのような人・事件を指します。
発音: /frɔːd/(フロード)
語源と由来
「fraud」はラテン語の「fraus, fraudis」(欺き、詐欺)に由来します。
古くから「だますこと」「不正な行為」を指す言葉として使われています。
主な使用場面
「fraud」は特に法律、金融、ビジネスのニュースや会話で使われます。
不正行為や詐欺事件を説明するときに用いられ、近年ではデジタル広告の分野でも使われます。
1. 法律・犯罪分野
The company was charged with fraud.
(その会社は詐欺の罪で起訴された)
2. 金融・ビジネス分野
Credit card fraud is a growing problem.
(クレジットカード詐欺は増加している問題だ)
3. デジタル広告分野(ad fraud)
Ad fraud causes companies to lose millions of dollars each year.
(アドフラウドによって、企業は毎年数百万ドルの損失を被っている)
※アドフラウド(ad fraud)はオンライン広告の分野で、不正に広告収益を得る行為=広告詐欺を表します。
4. 一般的なだまし行為
He admitted to committing insurance fraud.
(彼は保険詐欺をしたことを認めた)
類義語との比較
fraudに似た言葉と比較しながら、そのニュアンスの違いを見てみましょう。
1. fraud vs scam
scam: 詐欺の手口や計画、口語的で軽いニュアンスもある
- They fell victim to an online scam.
(彼らはオンライン詐欺の被害にあった)
fraud: 法的に問題のある詐欺行為全般、よりフォーマル
- The investigation revealed a large-scale fraud.
(調査で大規模な詐欺が明らかになった)
2. fraud vs deception
deception: 「だますこと」一般、嘘や誤解を与える行為
- His deception was eventually discovered.
(彼のだましは最終的に発覚した)
fraud: 法的に詐欺罪に問われるような意図的な不正行為
- They were convicted of fraud.
(彼らは詐欺罪で有罪判決を受けた)
3. fraud vs forgery
forgery: 偽造、特に書類やサインの偽造行為
- He was arrested for forgery.
(彼は偽造の罪で逮捕された)
fraud: より広い詐欺行為全般を指す
- The company committed fraud by falsifying records.
(その会社は記録を偽造して詐欺を行った)
使い方のポイント
1. 法的・正式な文脈で使う
fraudは単なる「うそ」よりも、法律や契約違反に関わる重大な詐欺行為を指します。
The court found him guilty of fraud.
(裁判所は彼を詐欺罪で有罪とした)
2. 不正行為そのものや加害者を指すことが多い
He was exposed as a fraud.
(彼は詐欺師として暴露された)
3. 数えられない名詞(不可算名詞)としても使うが、事件として「a fraud」と表現することもある
There have been several cases of fraud in the industry.
(その業界でいくつかの詐欺事件があった)
まとめ
「fraud」は「詐欺」や「不正行為」を意味し、法的・ビジネスの場面でよく使われる重要な単語です。
類義語との違いを理解することで、より正確に使い分けられます。
特に「scam」や「deception」と比べて、fraudはよりフォーマルで法的なニュアンスが強いことがポイントです。
この記事を参考に、「fraud」の意味と使い方をしっかりマスターして、英語力アップを目指しましょう!