英語で「わざと」「意図的に」という意味を表す言葉として、deliberately や on purpose がよく使われます。
どちらも日本語では同じように訳されることが多いですが、フォーマルさ・感情の強さ・使う場面において微妙な違いがあります。
この記事では、「deliberately」の意味とその類義語、特に “on purpose” との違いを中心に例文付きで詳しく解説します!
目次
deliberately の意味と使い方
deliberately は副詞で、主に以下の2つの意味で使われます:
意味①:意図的に(=わざと)
何かを偶然ではなく意図して・計画的に行ったという意味です。
- He deliberately gave the wrong answer.
彼はわざと間違った答えを言った。 - She deliberately ignored my call.
彼女は意図的に私の電話を無視した。
この意味では「冷静に考えて、目的を持ってやった」というニュアンスが含まれます。
意味②:慎重に・落ち着いて
“deliberate” は形容詞で「慎重な」という意味もあり、副詞 “deliberately” にもその意味があります。
- He spoke slowly and deliberately.
彼は慎重に、ゆっくりと話した。 - The board acted deliberately to avoid mistakes.
役員会はミスを避けるため慎重に行動した。
この場合は「ゆっくり落ち着いて行動する」「衝動的ではない」という意味で使われます。
on purpose の意味と使い方
on purpose はやや口語的な表現で、「故意に・わざと」という意味があります。
- He broke the window on purpose.
彼はわざと窓を割った。 - Did you do that on purpose?
それ、わざとやったの?
感情を強調する文脈(怒り・責めるトーンなど)でよく使われ、はっきりと「わざとだ」と伝えたいときに使われます。
deliberately と on purpose の違い
項目 | deliberately | on purpose |
---|---|---|
意味 | 意図的に / 慎重に | わざと(特に感情的な強調) |
フォーマル度 | 高い(書き言葉やビジネスでも可) | カジュアル・話し言葉 |
感情の強さ | 控えめ・冷静 | 感情的、強めに伝える |
使用場面 | 書類、報告、客観的な説明 | 日常会話、非難、驚きのトーン |
比較例1:意味は同じでも印象が違う
- He did it deliberately.
計画的で冷静に「わざとやった」 - He did it on purpose.
「わざとだろ!」というような感情的な響き
比較例2:丁寧さの差
- The error was introduced deliberately to test the system.
意図的にミスを加えて、システムを試した(論理的) - You left me out on purpose, didn’t you?
あえて私を外したでしょ?(怒りや傷つきがにじむ)
他の類義語との比較
単語 | 意味 | 違いのポイント |
---|---|---|
intentionally | 意図して | ややフォーマル。事前に計画して行動したニュアンス |
purposely | 故意に | on purpose に近いがやや書き言葉寄り |
willfully | 意志的に | 強い意思や反抗的な態度が含まれることも |
carefully | 注意深く | 「慎重に」だが意図性というより注意にフォーカス |
まとめ
- deliberately は「意図的に(冷静に)」または「慎重に」という意味で、フォーマルかつ中立的。
- on purpose は「わざと」「故意に」で、感情を込めて話す時や会話でよく使う表現。
- 同じ「わざと」を意味する表現でも、場面や相手との関係性によって使い分けることで、英語が自然になります。
たとえば、レポートや説明では deliberately、友達との会話や不満を伝える場面では on purpose がぴったりです。
表現のトーンをコントロールできると、英語の印象がぐっとネイティブに近づきますよ!