“crux” は、「最も重要な点」「核心」「難点」といった意味を持つ名詞です。
議論や問題、状況などの「本質」「要点」を指し、話の焦点や解決すべき中心部分を表現するときに使われます。
この記事では、“crux” の意味と使い方、そして類義語との違いを具体例とともにわかりやすく解説します。
crux の意味と使い方
意味:核心・要点・難点
“crux” はもともとラテン語で「十字架」を意味しますが、そこから派生して「核心」「重要な部分」を意味するようになりました。
特に、複雑な問題や議論の「要」になる部分を強調したいときに使われます。
例文
The crux of the matter is whether we can trust the data.
(問題の核心は、そのデータを信用できるかどうかだ)
At the crux of the debate lies the issue of fairness.
(議論の中心には、公平性の問題がある)
The crux of the story comes at the moment she makes her decision.
(物語の要は、彼女が決断を下すその瞬間にある)
このように、“crux” は「複雑なものを一言で言えばここが重要」というような“本質”に当たる部分を指すときに非常に便利な語です。
類義語との違いと使い分け
以下の表に、“crux” と似た意味を持つ単語との違いをまとめました。
単語 | 意味 | ニュアンス・使い分け |
---|---|---|
crux | 核心・最も重要な点 | 問題や議論の最深部・要点を指す。抽象的かつ論理的な文脈に強い |
core | 中心・本質 | 「物・事の中心部分」。抽象でも具体でも使える。ややカジュアル |
essence | 本質 | 抽象的で哲学的な印象。全体の根底にある性質・真髄を表す |
gist | 要旨・要点 | 要点の「要約」に近い。くだけた表現で使いやすい |
heart | 中心・核心(比喩的) | より感情的・人間的な文脈に使われることが多い |
nub | 問題の核心・しこり | 主に否定的な文脈で使われる。口語的でやや古風 |
例文比較
Let’s get to the crux of the issue.
(問題の核心に入ろう)
The core of the book is about resilience.
(その本の主題は「レジリエンス」だ)
The essence of leadership is trust.
(リーダーシップの本質は「信頼」だ)
Here’s the gist of what she said.
(彼女の言ったことの要点はこうだ)
The heart of the problem is a lack of communication.
(この問題の核心はコミュニケーション不足にある)
まとめ
crux は、複雑な問題や議論の「一番の要」「中心的な問題点」を表す語で、論理的・分析的な文脈において非常に効果的に使えます。
- “the crux of the matter” や “at the crux of” などの表現でよく使われる
- 議論、プレゼン、分析的な文章などで「結局どこが一番重要か」を強調するのに最適な語
論理的に話したいときや、複雑な話題を整理したいときに、積極的に使ってみましょう!