“contingency” は「不測の事態」「偶発的な出来事」「万が一の可能性」などを意味する名詞で、ビジネスや危機管理、軍事、保険の分野などでよく使われる単語です。
将来起こるかもしれない「予期しないこと」に備えるというニュアンスを持ちます。
この記事では“contingency” の意味や使い方、類義語との違いを具体例とともにわかりやすく解説します。
contingency の意味と使い方
“contingency” は主に以下のような意味で使われます:
- 不測の事態・偶発的な事態
- それに備えた計画や予算
特に「起こるかどうかは未定だが、起こるかもしれない事態」を指す際に使われます。
例文
- We need a contingency plan in case the main system fails.
(メインシステムがダウンした場合に備えて、予備の計画が必要だ) - The government set aside funds for emergency contingencies.
(政府は緊急事態に備えて予算を確保した) - There is always a contingency in war that no one can predict.
(戦争には誰にも予測できない不測の事態が常にある)
“contingency” はラテン語 contingere(接触する、起こる)に由来し、もともとは「何かに付随して起こること」という意味合いを持っています。
文法的には可算名詞であり、「a contingency」「several contingencies」と数えられます。
類義語との違いと使い分け
“contingency” は非常にフォーマルで計画的な文脈で使われることが多いため、日常会話で使われる他の表現とニュアンスが異なります。
以下の表で、似た意味を持つ語と比較してみましょう。
単語 | 意味 | ニュアンス・使い分け |
---|---|---|
contingency | 不測の事態、偶発的な事象 | 特にそれに備えるための計画や準備の文脈で使う |
emergency | 緊急事態、非常時 | 今まさに起きている、もしくは即時の対応が必要な事態 |
risk | 危険、リスク | 可能性・確率に重点。投資・保険でよく使う |
possibility | 可能性、起こりうること | 起こるかもしれないが、特に深刻であるとは限らない |
scenario | 想定される状況、筋書き | プランや予測のシミュレーションに使う |
例文比較
- We ran several scenarios to test our response.
(私たちは対応策を検証するためにいくつかのシナリオを実行した) - You should be ready for any emergency.
(どんな緊急事態にも備えるべきだ) - The risk of failure is high if we rush.
(急げば失敗するリスクが高い) - There’s a possibility of delay due to weather.
(天候によって遅れる可能性があります) - We included a contingency in the budget.
(予算には万一に備えた項目も含まれている)
contingency のよくある使い方と表現
- contingency plan:不測の事態への対応計画
- contingency fund:予備費、緊急時のための資金
- contingency measure:緊急対策
- build in a contingency:予備の余裕を持たせる
例文
- Every major event should have a contingency plan.
(すべての大規模イベントには不測の事態への計画が必要だ) - The company budgeted a 10% contingency fund.
(その企業は10%の予備費を予算に組み込んだ)
まとめ
contingency は、「不測の事態」「偶発的な出来事」などを意味し、それに備える計画や予算という文脈でよく使われる重要な単語です。
- ビジネスやプロジェクト管理、保険、政府などの場面で頻出
- “contingency plan”“contingency fund”などセットで覚えると便利
危機管理やリスクマネジメントの文脈で押さえておくと、実用性の高い語彙です。