“this is” と “here is” はどちらも「相手に何かを示すときや紹介する時」に使われる英語表現ですが、微妙なニュアンスの違いや使われる場面の違いがあります。
特に飲食店での接客では、お客様に料理を提供する際や説明をする際にどちらを使うべきか迷うことも多い表現です。
この記事では、“this is” と “here is” の意味と使い分けを飲食店での接客例に重点を置いて、具体例とともに解説します。
目次
“This is” の意味と使い方
“this is” は、「これは〜です」という意味で、物や人を紹介したり、説明したりするときに使われます。
相手がそれにまだ触れていない、またはこれから説明するものを指し示すときに使います。
特徴
- 主に紹介・説明に使う
- 料理の名前や内容を説明するときに便利
- 少しフォーマルで丁寧な響き
飲食店での例文
- This is your grilled salmon with lemon butter sauce.
(こちらがレモンバターソースのグリルサーモンでございます) - This is our signature dessert, matcha tiramisu.
(こちらは当店自慢のデザート、抹茶ティラミスです) - This is served with a side of steamed vegetables.
(こちらには温野菜が添えられています)
“this is” は「お客様が料理をまだ見ていない」「よく分かっていない」状態で、説明を添えて提供する場面に最適です。
2. “Here is” の意味と使い方
“here is” は「はい、こちらです」「どうぞ」といった意味で、目の前にある物を手渡したり、提示したりするときに使われます。
特徴
- 主に提示・手渡しの場面で使う
- お客様の目の前に物を差し出すときに自然
- カジュアル〜丁寧まで幅広く使える
飲食店での例文
- Here is your coffee. Please be careful, it’s hot.
(コーヒーをどうぞ。熱いのでお気をつけください) - Here is your check. Thank you very much.
(伝票になります。ありがとうございました) - Here’s the menu. Let me know if you have any questions.
(メニューになります。ご質問があればお知らせください)
“here is” は「すでにお客様の目の前にあるものを出す時」、または「渡す瞬間」に自然に使える表現です。
違いまとめ(飲食店での使い分け)
項目 | This is | Here is |
---|---|---|
主な意味 | これは〜です(紹介・説明) | こちらです/どうぞ(提示・手渡し) |
主な使い方 | 内容・特徴を説明したいとき | 実際に手渡す、差し出すとき |
視覚的状況 | 相手がまだ見ていない or よく知らない | 相手の目の前にすでにある or 差し出す |
飲食店での使用例 | 料理の説明、初めて出す料理の紹介 | 飲み物や伝票を渡す、メニューを置く |
丁寧さの印象 | ややフォーマル | 丁寧〜カジュアルまで対応可能 |
飲食店での場面別使い分け例
それぞれの典型的な場面に応じた使い方を具体例とともに見ていきましょう。
お料理を提供しながら内容を説明するとき
料理をお客様に出す際、内容や特徴を伝えたいときには “this is” を使います。
料理の紹介や説明に向いています。
This is your beef stew, served with garlic bread.
(こちらがビーフシチューで、ガーリックブレッドを添えております)
飲み物やメニュー、伝票を手渡すとき
お客様の目の前に実際に物を差し出す、手渡すといった動作を伴う場面では “here is” が自然です。
Here is your iced tea.
(アイスティーになります。どうぞ)
Here’s the dessert menu. Would you like to take a look?
(こちらがデザートメニューです。ご覧になりますか?)
Here is your receipt. Have a great day.
(こちらがレシートです。良い一日を)
“here is”は物理的に“手に持って渡す”動作と非常に相性が良いです。
お客様が何かを尋ねてきたとき
質問への返答では、“this is” と “here is” のどちらも使えますが、内容の説明なら “this is”、提示なら “here is” を使い分けます。
What’s this?
→ This is our house special curry.
(こちらは当店の名物カレーです)
Do you have a menu in English?
→ Yes, here it is.
(はい、こちらになります)
まとめ
“this is” と “here is” はどちらも「何かを示す・伝える」表現ですが、目的や場面によって使い分けが重要です。
- “This is”:紹介・説明に適しており、料理の内容を丁寧に伝えるときに最適
- “Here is”:手渡し・提示に使いやすく、飲み物・伝票・メニューなどを出すときに自然
飲食店での接客では、この2つを適切に使い分けることで、より丁寧でプロフェッショナルな印象を与えることができます。
シーンに合わせた表現力を身につけることで、英語での接客に自信が持てるようになりますよ!