「指摘する」は英語で一語に訳すのが難しく、シーンや意図によって使い分けが求められます。

一般的には point out が最もよく使われますが、状況によって indicate, mention, highlight, note, criticize, comment on などさまざまな動詞が使われます。

この記事では「指摘する」の意味に応じた英語表現をシーン別に紹介し、それぞれのニュアンスや使い分けをわかりやすく解説します。

一般的な「指摘する」:point out

point out は誰かに注意を向けさせたり、事実や間違いなどを明確にする時に使われます。

例文
She pointed out a typo in the report.
(彼女は報告書の誤字を指摘した)

I just wanted to point out that we’re running behind schedule.
(スケジュールが遅れていることを指摘したかっただけです)

丁寧にも直接的にも使える万能な表現です。

書類や問題点などを「指摘する」:indicate / note

indicate / note はフォーマルな文章や会議などで使われることが多く、冷静なトーンです。

例文
The auditor indicated several issues in the financial statement.
(監査人は財務諸表にいくつかの問題を指摘した)

Please note that the deadline has been changed.
(締切が変更されたことを指摘しておきます)

note は「注意を促す」といった意味合いがあり、やや控えめな表現。

明確に取り上げる・強調する:highlight

highlight は強調して指摘した時に使います。

例文
The report highlights the importance of sustainability.
(その報告書は持続可能性の重要性を指摘している)

She highlighted several concerns regarding the proposal.
(彼女は提案に関するいくつかの懸念点を指摘した)

問題の「重要性」を明示したいときに便利です。

軽く伝える・話題に出す:mention

mention はさりげなく、話の中で「〜について触れる」ときに使います。

例文
He mentioned that there might be a delay.
(彼は遅れる可能性があると指摘した)

You forgot to mention the time of the meeting.
(会議の時間について言及し忘れていました)

あくまで柔らかく指摘したいときにおすすめです。

否定的に批判する・非を指摘する:criticize / call out

criticize / call out は相手のミスや問題点を強く指摘するときに使います。

例文
She criticized him for not meeting the deadline.
(彼女は彼が締切を守らなかったことを厳しく指摘した)

He was called out for his inappropriate behavior.
(彼の不適切な行動が指摘された)

感情を伴う否定的なニュアンスなので使い方には注意が必要です。

シーン別まとめ

表現主な使い方ニュアンス/使用場面
point out一般的な指摘会話・文書・あらゆる場面で使える。やや直接的
indicate客観的に示す書類やデータ、論文、フォーマルな場面に適している
note注意を促す優しく穏やかに伝えるニュアンス
highlight強調して指摘する重要性を持たせたいときに使う
mentionさりげなく触れる会話などでやんわりと伝えるとき
criticize批判的に指摘する強い否定や非難の意図を含む、ビジネスや対立場面など
call out公に指摘するSNSなどで「名指しで非難」するような場面でよく使われる

まとめ

「指摘する」は point out を基本に、文脈や相手との関係性、トーンに応じて他の動詞と使い分けることが大切です!

  • 穏やかに伝える → note, mention
  • フォーマルに伝える → indicate, highlight
  • 強く指摘する → criticize, call out

英語でも言葉の選び方ひとつで印象が大きく変わるため、目的や相手に応じた表現を選ぶことが円滑なコミュニケーションの鍵となります。

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