「服を着たままで寝る」「スマホを見ながら歩く」「テレビをつけたままで出かける」など、ある状態や動作を続けながら別のことをするとき、日本語では「〜したままで」と表現されます。
英語ではこのような意味を伝えるのに、with + 名詞 + 過去分詞/現在分詞やwhile節などを状況や文脈に応じて使い分ける必要があります。
この記事では、「〜したままで」の英語表現を、シーン別に豊富な例文とともに詳しく紹介し、それぞれのニュアンスや使い方の違いも解説します。
目次
1. 服を着たままで寝る・濡れたままでいるなど「状態を維持している」
with + 名詞 + 過去分詞/形容詞
この構文は、「〜の状態で何かをする・何かが起こる」ことを表します。
動作より状態にフォーカスしており、服・靴・メイクなどが「そのまま残っている」ような場面にぴったりです。
例文:
- He fell asleep with his clothes on.
(彼は服を着たまま寝てしまった) - She stayed outside with her hair still wet.
(彼女は髪が濡れたままで外にいた) - The kids ran around with their shoes off.
(子どもたちは靴を脱いだまま走り回っていた) - He walked into the room with his shirt unbuttoned.
(彼はシャツのボタンが開いたままで部屋に入ってきた)
この “with + 名詞 + 状態” のパターンは、カジュアルからフォーマルまで自然に使える万能構文です。
2. スマホを見ながら、音楽を聴きながらなど「動作しながら〜する」
動詞 + while + 主語 + 動詞/分詞構文(〜ing)
「〜しながら〜する」といった複数の動作を同時に行う表現には while節 や 現在分詞(-ing)構文 を使います。
特にカジュアルな日常会話では分詞構文がよく使われます。
例文(while節):
- She talks while looking at her phone.
(彼女はスマホを見ながら話す) - He cooks dinner while listening to music.
(彼は音楽を聴きながら夕食を作る)
例文(分詞構文):
- Walking down the street, he was texting on his phone.
(通りを歩きながら、彼はスマホでメッセージを打っていた) - Sitting on the couch, she scrolled through social media.
(ソファに座ったままで、彼女はSNSを見ていた) - Holding a cup of coffee, he greeted the guests.
(コーヒーを手に持ったままで、彼は来客にあいさつした)
分詞構文は主語が同じ場合に使えるので、文章を簡潔にしたいときに便利です。
3. ライトをつけたままで出かける・ドアを開けっ放しにするなど「放置状態」
leave + 目的語 + 補語
「〜したままにしておく」という意味では、“leave” を使った構文が自然です。
例文:
- He left the lights on when he went out.
(彼は出かけるときに電気をつけたままにしていた) - She left the door open all night.
(彼女は一晩中ドアを開けっ放しにしていた) - Don’t leave the water running.
(水を出しっぱなしにしないで) - They left the TV playing and went to bed.
(彼らはテレビをつけたまま寝てしまった)
ここでは、「on」「open」「running」「playing」などが「状態を示す補語」として使われ、〜したまま放置されている様子を的確に表します。
「〜したままで」の表現の使い分け
表現パターン | 主な意味 | 使われる場面例 |
---|---|---|
with + 名詞 + 状態(形容詞/過去分詞) | ある状態で〜する | 着たまま、濡れたまま、靴を履いたままなど |
while + 主語 + 動詞 | 同時に動作を行う | 話しながら歩く、スマホを見ながら食べる |
分詞構文(〜ing) | 〜しながら | 食べながら話す、座りながら読む |
leave + 名詞 + 補語 | 〜した状態のままにしておく | 電気をつけたまま、ドアを開けっ放し、水を出しっぱなし |
まとめ
「〜したままで」という日本語の感覚は、英語では状況や動作に応じて複数の構文を使い分ける必要があります。
- 服を着たまま/濡れたまま: with + 名詞 + 状態(例:with his shoes on)
- 〜しながら別の動作をする: while節や分詞構文(例:walking while texting)
- 〜のまま放置する: leave + 名詞 + 補語(例:left the door open)
日本語では1語で済むところを、英語では文構造を意識する必要があるため、シーンごとに適切なパターンを覚えておくと実用度が高まります。
日常英会話でも非常に登場頻度の高い表現なので、実際の動作と結びつけながら体で覚えておくのがおすすめですよ!