“dredge up” は直訳すると「底からすくい上げる」ですが、比喩的には「忘れていたことや思い出したくない過去のことを引っ張り出す」という意味で使われます。

特に感情的なトピックや嫌な記憶に関して使われることが多いです。

dredge up の意味と使い方

dredge はもともと「(川底などを)さらう」「泥を取り除く」という意味の動詞で、そこから転じて “dredge up” は以下のように使われます。

  1. 過去の記憶・話題を持ち出す(多くは不快なもの)
  2. 古い情報・記録を掘り返す(調査の一環として)

例文

She keeps dredging up things I did years ago.
(彼女は何年も前に私がしたことをいつも蒸し返してくる)

The article dredged up some old scandals from the politician’s past.
(その記事はその政治家の過去のスキャンダルを掘り返した)

Investigators dredged up files from over a decade ago.
(捜査官たちは10年以上前のファイルを引っ張り出してきた)

類義語との違いと使い分け

“dredge up”と似ている表現を下記にまとめています。

それぞれニュアンスや使い方が違うので比較しながら整理するのがおすすめです。

表現意味ニュアンス・使い方の違い
dredge up嫌な記憶や過去の話を引っ張り出す多くはネガティブ。無理に持ち出す感がある。
bring up話題にする一般的な「話を持ち出す」。内容はポジティブでもOK。
recall思い出す自然に記憶をたどるニュアンス。
dig up掘り起こす、掘り出す隠された情報を探し出す感覚。スキャンダルや調査に使われやすい。
unearth発見する、明るみに出す価値のあるもの・埋もれていた事実を見つけるニュアンス

例文比較

He brought up an old vacation story.
(彼は昔の旅行の話を持ち出した)※中立〜ポジティブ

She dredged up an argument from years ago.
(彼女は数年前の口論を蒸し返した)※ネガティブ

They dug up evidence of fraud.
(彼らは詐欺の証拠を掘り出した)

まとめ

dredge up は「忘れていたことや不快な過去をわざわざ引っ張り出す」という意味の句動詞です。

話題や記憶が「望まれていないもの」であることが多く、ややネガティブな文脈で使われます。

日常会話でもニュースでもよく登場する表現なので、「蒸し返す」「掘り返す」といった日本語の感覚と結びつけて覚えておくと便利です。

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