英語の会話や仕事でよく耳にする「Let’s get started」。
一方で「I started」や「The event started」といった表現もよく使われます。
どちらも「始める・始まった」といった意味に見えますが、実は文法的にも意味的にも違いがあります。
この記事では、“get started” と “started” の違いを例文とともにわかりやすく解説します。
“Get started” の意味と使い方
“get started” は「始める」「取りかかる」といった意味を持ちます。
この表現は get + 過去分詞(started) の形になっており、「ある状態に入る」という意味の get を使っています。
つまり、「始まる状態になる」=(何かを)始める というニュアンスになります。
get の文法的な役割
“get” はこの場合、「〜の状態になる」という意味を持つ変化の動詞です。
以下のような使い方と同じ構造です:
- get tired(疲れる)
- get ready(準備ができる)
- get lost(迷子になる)
- get married(結婚する)
→ get started = 始める状態になる
例文
- Let’s get started.
さあ始めましょう。 - I’ll get started after lunch.
昼食のあとに取りかかります。 - We need to get started on the project.
そのプロジェクトにそろそろ取りかかる必要があるね。
「今から始めよう」「手をつけよう」といった動作のスタートにフォーカスしているのが特徴です。
“Started” の意味と使い方
“started” は動詞 “start” の過去形・過去分詞形です。
主に「始まった」「始めた」という動作の完了や結果を表します。
何かがすでに始まってしまったこと、または自分が始めたことを伝えるときに使います。
例文
- I started learning Spanish last year.
去年スペイン語の勉強を始めました。 - The meeting started at 10.
会議は10時に始まりました。 - She already started cooking.
彼女はすでに料理を始めています。
“started” は「始まったこと」自体に焦点をあてていて、「動作に入る直前」の気持ちは含みません。
シーンに合った使い分け
- 「今から何かを始めよう」と誘いかける
→ Let’s get started! - 「もう始まってしまった」と説明する
→ The event already started. - 「取りかかります」と自分で宣言
→ I’ll get started now. - 「始めた行動」を報告
→ I started reading the book yesterday.
比較まとめ
文法とニュアンスの違い
表現 | 意味 | ニュアンス |
---|---|---|
get started | 始める状態になる | 今まさに取りかかる・スタートするという意志を表す |
started | 始まった/始めた(過去) | 動作の完了や状態の変化(すでに始まった事実) |
使い分けの判断ポイント
確認したいこと | 選ぶべき表現 |
---|---|
今から始めたい/動作に入る | Get started |
始めた事実・過去の開始を伝えたい | Started |
get の役割が「状態変化」であることを押さえると"get started" が「さあ始めるぞ」というタイミングで使われる理由がしっかり理解できます。
正しい使い分けで、英語の自然な流れにグッと近づけますよ!