時間を表す英語表現でよく目にする “PM” や “p.m.”。
どちらも「午後」を意味しますが、「どちらを使えばよいのか?」「 書き方にルールや違いはあるのか?」と悩む方も多い表現です。
この記事では、“PM” と “p.m.” の場面別の使い分けを具体例とともに詳しく解説します。
目次
“PM” と “p.m.” の違いは?
結論から言うと、意味は同じです。
“PM” も “p.m.” も 「post meridiem」=正午以後(午後)の略で、どちらを使っても「午後」を表します。
違いは見た目(書き方)だけで、文法的な違いはありません。
書き方の違い
形式 | 表記例 | 特徴 |
---|---|---|
“PM” | 3:00 PM | すべて大文字。シンプルで視認性が高い。デジタル機器や表などで多用。 |
“p.m.” | 3:00 p.m. | 小文字+ピリオドつき。伝統的で正式な印象。 |
“P.M.” | 3:00 P.M. | 古風または強調の意味合いで使われることもあるが、やや堅苦しい印象。 |
スタイルガイドによる推奨表記
英語圏で広く参照されている主要なスタイルガイドでは、以下のような違いがあります:
- APスタイル(報道・ジャーナリズム向け)
→ “3 p.m.”(小文字+ピリオド)を推奨。
例:The event begins at 7 p.m. - Chicagoスタイル(出版・書籍向け)
→ “3 p.m.” を基本としつつ、フォーマットに応じて柔軟に対応。 - APAスタイル(論文・学術)
→ “3:00 p.m.”(小文字+ピリオド)を使用。 - Microsoft スタイルガイド(UI/UX、ビジネス向け)
→ “3:00 PM”(大文字、ピリオドなし)を推奨。
つまり、フォーマルな文書や出版物では “p.m.” が主流、ビジネス書類やアプリ・UI表示では “PM” がよく使われるというのが実情です。
シーン別の使い分けと例文
ビジネスメール・会議案内
ビジネスでは、視認性とスピード感が重視されるため “PM” の大文字スタイルが好まれる傾向にあります。
例:
- The meeting starts at 2:30 PM.
(会議は午後2時30分開始です) - Please join the call at 9:00 AM sharp.
(午前9時ちょうどに通話に参加してください)
このように、AM/PMはすべて大文字で書き、ピリオドは省略するのが一般的です。
論文・書籍・公式資料
こちらは逆に“p.m.” の小文字+ピリオド付きが推奨されます。
例:
- The experiment began at 1:00 p.m. and concluded at 3:30 p.m.
(実験は午後1時に始まり、午後3時30分に終了した)
このスタイルは伝統的で、学術的・書面上の整合性が重視される文脈で使われます。
レストランのメニューや営業時間
飲食業界の英語メニューや看板表示では、“AM” / “PM” を大文字&ピリオドなしで書くのがスタンダードです。
例:
- Lunch: 11:30 AM – 2:00 PM
- Dinner: 5:00 PM – 9:00 PM
フォントやスペースの関係で、視認性の高い “PM” 表記が好まれます。
カジュアルな会話・SNS
カジュアルなやり取りでは、どちらを使っても構いませんが、“p.m.” の方が丁寧で落ち着いた印象になります。
例:
- Let’s meet at 4 p.m.
- Party starts at 8 PM!
SNSやチャットでは “8pm” のようにスペースやピリオドを省略した表記もよく見られますが、正式な文章では避けるのが無難です。
「a.m. / p.m.」を書くときの注意点
- 数字と “p.m.” の間には スペースを入れるのが基本:
× 3p.m. → ○ 3 p.m. - 曜日や日付と組み合わせる場合は順序に注意:
The meeting is on Friday at 2:00 p.m.
(会議は金曜日の午後2時にあります) - 文末に来るときはピリオドと混同しやすいため、カンマなどで調整する場合もあります。
まとめ
“PM” と “p.m.” はどちらも意味は同じですが、使う場面やスタイルによって選ぶ表記が異なります。
- ビジネス・デジタル表示・看板 → PM / AM(大文字、ピリオドなし)
- フォーマルな文書・学術・出版 → p.m. / a.m.(小文字、ピリオドあり)
- カジュアルな会話やSNS → 柔軟に使えるが、正式な場では“p.m.”や“PM”が無難
どちらかが正解というよりは、「相手やシーンに合わせた使い分け」が大切です。
英語で時間を伝える際の印象を左右するポイントなので、使い分けを意識してみましょう!