ビジネスシーンでよく使われる「数手先を読んで仕事をする」という表現。
これは将来の展開を予測して先回りして行動することを意味し、英語では一語で表せないものの、いくつかの自然な言い回しがあります。
この記事では「数手先を読んで仕事をする」を英語でどう言えばいいか、シーンごとの自然な表現と使い分けを紹介します。
目次
think ahead(先を読んで行動する)
最もシンプルで汎用的な表現が think ahead。
未来を見越して計画・準備するという意味で、ビジネスでも日常会話でも使えます。
例文
We need to think ahead to avoid problems during the launch.
(ローンチ時のトラブルを避けるために、今のうちに先を読んでおく必要がある)
She always thinks two steps ahead, which makes her a great manager.
(彼女は常に二手先を読んで動いていて、優秀なマネージャーだ)
Think ahead about the client’s questions.
(クライアントからの質問を事前に想定しておこう)
anticipate needs(ニーズを先読みする)
「相手の要求や状況を先回りして対応する」ニュアンスを出したいときは anticipate needs が便利です。
例文
A good assistant anticipates the boss’s needs without being told.
(優秀なアシスタントは、言われなくても上司のニーズを先読みする)
Try to anticipate the customer's next request.
(お客様の次の要望を先回りして準備してみて)
This product was designed to anticipate market trends.
(この商品は市場のトレンドを先読みして設計された)
think several steps ahead(数手先を読む)
囲碁や将棋のように「数手先を読む」ニュアンスをしっかり伝えたいなら、think several steps ahead という表現が最も直訳に近く、説得力もあります。
例文
In this business, you always have to think several steps ahead.
(この業界では常に数手先を読んで動かないといけない)
He’s a strategic thinker who thinks five steps ahead.
(彼は5手先を読む戦略家だ)
If you can think two or three steps ahead, you’ll stay ahead of your competition.
(2〜3手先を読めれば、競争に勝てる)
plan ahead(事前に計画しておく)
少し柔らかい言い方ですが、plan ahead も似た意味合いで使われます。
こちらは「先を見越して計画する」イメージ。
例文
We planned ahead for possible delays in the project.
(プロジェクトでの遅れを想定してあらかじめ準備していた)
Planning ahead helps avoid last-minute stress.
(先を見越して計画することで、ギリギリのストレスを避けられる)
シーン別おすすめ表現まとめ
英語表現 | ニュアンス | 使う場面・例 |
---|---|---|
think ahead | 未来を見越して準備する | ビジネス、日常、プロジェクト全般 |
anticipate needs | 相手のニーズや展開を先読みする | 接客、営業、アシスタント業務など |
think several steps ahead | 数手先を読んで動く、戦略的に考える | 経営、戦略、企画、プレゼン、競合対策など |
plan ahead | 先を見越して計画する | スケジュール管理、プロジェクト準備など |
まとめ
「数手先を読んで仕事をする」は英語で決まった一語はありませんが、状況に応じて以下のように言い換えることで自然で伝わりやすくなります。
- 全体を先読みして動く → think ahead
- ニーズを先読みする → anticipate needs
- 数手先の展開を読む → think several steps ahead
- 事前に準備・計画しておく → plan ahead
戦略的で先を読む姿勢を英語でもしっかり表現できるように、ぜひ覚えて使ってみてください。