英語で「〜してもいいですか?」と尋ねるとき、よく使われるのが “May I” と “Can I”。
どちらも「許可を求める表現」として使われますが、意味や印象には細かな違いがあります。
日本語ではどちらも「〜していい?」と訳せるため、混同しがちですが、ネイティブスピーカーは場面や相手によって自然に使い分けています。
この記事では両者のニュアンスの違いと、日常やフォーマルな場面での適切な使い方を豊富な例文とともに詳しく解説します!
目次
1. 文法的な違い
まず大前提として、“may” と “can” の役割の違いを押さえましょう。
表現 | 本来の意味 | 現代での使われ方 |
---|---|---|
May I | 丁寧な許可を求める | フォーマル・丁寧な許可表現として定着 |
Can I | 能力を尋ねる表現(例:Can I lift this?) | カジュアルな許可を求める表現として普及 |
もともと “can” は「能力(できるかどうか)」を問う表現でしたが、現代英語では「許可」の意味でも普通に使われるようになっています。
2. May I:フォーマルで丁寧な印象
“May I” は改まった場面や礼儀正しさが求められる場面で使われます。
使いどころ
- 初対面の人への配慮
- ビジネスや学校のフォーマルな場面
- 接客や公式な案内
例文
- May I come in?
(入ってもよろしいですか?) - May I speak with Mr. Tanaka?
(田中さんとお話ししてもよろしいですか?) - May I use the restroom?
(お手洗いをお借りしてもいいでしょうか?)
ポイント
“May I” を使うことで、「丁寧さ」や「敬意」を伝えることができます。
接客業やビジネス英語では、“May I help you?” なども定番です。
3. Can I:カジュアルで日常的
一方で“Can I” は親しい間柄や日常会話でよく使われます。
使いどころ
- 家族や友達とのやりとり
- 店舗などでの気軽なやり取り
- 子ども同士、カジュアルな職場など
例文
- Can I borrow your umbrella?
(傘を借りてもいい?) - Can I open the window?
(窓開けてもいい?) - Can I have a coffee, please?
(コーヒーをいただけますか?)
ポイント
丁寧さよりも「自然さ」「親しみ」が求められるシーンでは “Can I” の方がしっくりきます。
特にアメリカ英語ではよく使われます。
4. ネイティブはどう使い分けてる?
多くのネイティブスピーカー(特にアメリカ)にとっては、実際の会話での違いは“丁寧さの度合い”です。
- 初対面のビジネス相手には “May I…?”
- 友達や同僚には “Can I…?”
つまり、相手との関係性や場の雰囲気で選ぶのが自然です。
5. 会話例で比較してみよう
場面1:フォーマルな職場でのお願い
- May I join your meeting this afternoon?(午後の会議に参加させていただいてもよろしいですか?)
- Can I join your meeting?(会議に参加していい?)→ややカジュアルすぎる印象
場面2:カフェで注文
- May I have a cappuccino, please?(カプチーノをいただけますか?)→丁寧・上品
- Can I get a cappuccino?(カプチーノもらえますか?)→カジュアル・日常的
場面3:学校で先生にトイレ許可をもらう
- May I go to the bathroom?(お手洗いに行ってもいいでしょうか?)→教室では自然
- Can I go to the bathroom?(トイレ行ってもいい?)→子どもはよく使うが、厳密にはやや崩した言い方
まとめ
表現 | 丁寧さ | よく使う場面 | ニュアンス |
---|---|---|---|
May I | 高い | ビジネス・接客・礼儀が必要な場面 | かしこまった丁寧さ、礼儀 |
Can I | 普通 | 友達・日常・カジュアルな会話 | ラフ、自然体、親しみ |
- “May I” は丁寧、
- “Can I” はカジュアル
この違いを覚えておけば、相手との距離感に応じて自然な英語が使い分けられますよ!